今回の記事では、
・ITパスポートってどんな資格?
・難易度は?本当に文系でも取得できる?
・どうやって勉強した?勉強時間は?
・取得して実際に役に立つ資格なの?
こんな疑問が解決できるようになっています!
こんにちは!伊織です。
今回はITパスポートという資格についてお話をしていきたいと思います。
この資格は新卒で入社した会社で、「新卒は必ずITパスポートを取得しなさい!」と言われたことがきっかけで取得した資格です。
当時は、
文系だし、ITのこと全然わからないし、難しそうだし、どうしよう、、、。
と考えていましたが、
結論、文系でも取れて、知識として役立つ資格でした!!
今回は、そんなITパスポート資格について解説していきます!
ITパスポートの概要について
ITパスポート(通称iパス)は、ITを利用する全ての人が備えておくべき、ITに関する基礎的な知識を証明できる国家資格です。IT系の資格の中では初歩的な資格ながら、意外にも国家資格なんです!
気になる試験の概要は以下のようになっています。
項目 | 内容 |
---|---|
受験資格 | 特になし |
受験料 | 7,500円(税込) |
試験時間 | 120分 |
出題数 | 小問:100問 |
出題形式 | 四肢択一式 |
出題分野 | ストラテジ系(経営全般):35問程度 マネジメント系(IT管理):20問程度 テクノロジ系(IT技術):45問程度 |
合格基準 | 総合評価点600点以上であり、 かつ分野別評価点もそれぞれ300点以上である事 総合評価点 600点以上/1000点(総合評価の満点) 分野別評価点 ストラテジ系 300点以上/1000点(分野別評価の満点) マネジメント系 300点以上/1000点(分野別評価の満点) テクノロジ系 300点以上/1000点(分野別評価の満点) |
試験方式 | CBT(Computer Based Testing)方式 受験者はコンピュータに表示された試験問題に対して、マウスやキーボードを用いて解答します。 |
採点方式 | IRT(Item Response Theory:項目応答理論)に基づいて解答結果から評価点を算出します。 |
上記でポイントとなる部分は4つあります。
①問題数は100問だが、採点に関係するのは92問だけ
実は100問中8問は採点されない問題が含まれています。この8問は今後出題する問題の評定として使われるため、その正誤は採点に含まれません!もし問題を解いている中で参考書などでも見なかったような難しい問題が出題されていた時は、この8問だなと思いましょう!
②四肢択一式で記述問題は出題されない
試験は全て4択で出題されます。記述式ではないので少しラッキーな感じがしますが、4択と言えど難しいのでしっかり勉強をしましょう!
③600点以上かつ各3項目300点以上を取らなくてはいけない
この試験の難しいところは、合計点が600点以上であれば合格というわけではなく、各3項目(ストラテジ系、マネジメント系、テクノロジ系)でも300点以上取らなくてはならないというところです。間違えないようにしておきましょう!
④CBT方式で試験が行われる
CBT方式は、試験会場に行って会場備え付けのパソコンを使用して解答する方式です。画面に表示された問題をマウスを使って解答をしていくだけなので、普段パソコン操作に慣れている方は特に難しいところはないかと思います。
CBT方式での受験が初めての方は、ITパスポート公式サイトの操作方法と疑似体験サイトを事前に確認しておく事をおすすめします!
CBT操作説明(ITパスポート公式サイトへ飛びます)
CBT擬似体験ソフトウェア(ITパスポート公式サイトへ飛びます)
試験の出題範囲について
出題範囲は「ストラテジ系」「マネジメント系」「テクノロジ系」の3つに分かれており、詳細は以下のようになります。
分野 | 分類 |
---|---|
ストラテジ系 | ・企業活動 ・法務 ・経営戦略マネジメント ・技術戦略マネジメント ・ビジネスダイレクトリ ・システム戦略 ・システム企画 |
マネジメント系 | ・システム開発技術 ・ソフトウェア開発管理技術 ・プロジェクトマネジメント ・サービスマネジメント ・システム監査 |
テクノロジ系 | ・基礎理論 ・アルゴリズムとプログラミング ・コンピュータ構成要素 ・システム構成要素 ・ソフトウェア ・ハードウェア ・情報デザイン(2022年4月試験から) ・ヒューマンインタフェース(2022年3月試験まで) ・情報メディア(2022年4月試験から) ・マルチメディア(2022年3月試験まで) ・データベース ・ネットワーク ・セキュリティ |
ITパスポートという名前からITに関する問題だけ出題されるのかと考えてしまいがちですが、実はストラテジ(経営者の仕事)やマネジメント(管理者の仕事)の方がテクノロジ系の問題よりも出題されます。
一見ITとは関係ないような企業活動や法務(財務諸表の読み方など)も出題されるため、大学生でこれから就職される方や社会人にとって知っておいて損はない知識をつけることができますよ。
人事の仕事を始めたばかりだったので、企業に関する知識が学べたことはとてもプラスでした。
ITパスポートの合格難易度は?
出題範囲が広いITパスポートですが、実は合格率50%台の試験です。
直近2022年4月〜2023年2月までの累計平均では52.6%となっており、国家資格の中でも取得のしやすい資格なのではないかなと思います!(ITパスポート公式サイトより引用)
公式サイトのデータを見てみると、IT系人材よりも非IT系人材の方が合格率が高い傾向がありました。意外な結果ですね!
しかし、合格率が高いからといって、勉強をしなくても簡単に合格できる資格ではありません。
ではどのように勉強をしたか見ていきましょう!
試験に向けてどうやって勉強した?使用教材は?
インプット教材「いちばんやさしいITパスポート」(参考書)
まずIT初心者の私は参考書で情報をインプットすることから始めました。
その時に使用した参考書はこちらです↓
【令和6年度】 いちばんやさしい ITパスポート 絶対合格の教科書+出る順問題集 [ 高橋 京介 ] 価格:1,760円(税込、送料無料) (2024/8/25時点) 楽天で購入 |
【令和6年度】 いちばんやさしい ITパスポート 絶対合格の教科書+出る順問題集【電子書籍】[ 高橋 京介 ] 価格:1,760円 (2024/8/25時点) 楽天で購入 |
ITパスポートの参考書は書店に多く並んでいていますが、こちらの参考書を選んだ理由は図やイラストが豊富でわかりやすかったためです。
というのも、人間には「認知特性」というものがあり、人によって一番記憶したり、理解、表現をしやすい方法が違うと言われています。私の場合「視覚優位」のため、図やイラストが多い参考書を選びました。
この参考書を1回流し読みをし、2回目は1回目よりもよく読み込むようにしました。
覚える内容は多いですが、本の中では「よく出る問題」や「ポイント」が各ページにあり、巻末にはそれぞれの章で出てきた頻出単語がまとめられているので、勉強を進めやすかったです!
アウトプット教材「ITパスポート試験ドットコム」
参考書と同じく過去問集も書店に並んでいますが、私は購入せずウェブサイトの「ITパスポート試験ドットコム」を使用していました。(なるべく出費を抑えたかったため)
サイトURLはこちら↓
こちらのサイトでは平成21年春からの過去問を扱っており、試験回別や分野別、模擬試験形式などで過去問を無料で解くことができます。また、問題一つ一つに解説がついているため、間違えた問題の復習に役立ちます。正答率が表示されるのもGood!
私は、参考書で勉強したところを、空き時間にWEBサイトを使って復習するという方法をとっていました。WEBサイトなので電車での移動中やお昼の時間などでサクッと復習できるのが良かったです!
受験後に試験勉強を振り返ってみて
上記の方法で大体1ヶ月半程度勉強をして試験に挑み、合格することができました!
しかし、受験後に感じたことは、過去問より実際の試験の方が難しかった事です。なので、今後受験される方は、参考書と過去問の比率は7:3か6:4で参考書の暗記を重視する方がいいと思います💦
試験当日の流れは?
ここまで試験の概要、勉強方法などをお伝えしてきましたが、実際に試験を受ける当日の流れについても気になりますよね?
そこで、私が実際に受験した経験をもとに、試験当日の流れをご紹介します!
- 会場到着
試験開始30分前から開場及び受付が開始されます。受付や注意事項の説明がありますので、最低でも20分前までには着いておきましょう。
試験は120と長いので、受付前にお手洗い🚻に行っておくのが○
- 受付
確認表と顔写真付き身分証明書を提出し受付をします。本人確認が終了すると、「受験者注意説明書」と座席番号の案内があります。また、この時ロッカーのある会場ではロッカーの鍵をわたされますので、指示に従い荷物をロッカーに入れましょう。その後は案内があるまで待合室で待機します。
伊織スマホや腕時計、計算機等は持ち込めませんので、係員の指示に従いロッカーまたはかばんの中にしまいましょう。
- 入室
案内された座席番号の書いてある席に座ります。パソコン画面には「IDと受験番号」を入力するよう指示が出ていますが、会場にいる係員の指示があるまで触らないようにしましょう。
- 試験開始
試験開始1分前に画面に「試験開始案内」が表示されます。その後時間になると問題を解くことができます。このテストには「後で見返す」という機能がついているため、自信のない問題は後で見返すにチェックを入れ、どんどん解いていきましょう!
- 試験終了
試験時間は2時間となっていますが、途中で解答を終了し退出することも可能です。体感的には1時間経つと多くの人が退出している感じがしました。終了時間になると強制的に解答ストップとなります。その後画面に試験の点数だけが表示されます(合否表示はなし)。
- 退室
試験終了後退室となります。退室後はロッカーに預けていた場合荷物を回収し、鍵を受付に返却すれば終了です。
お疲れ様でした!
以上が試験当日の流れです。会場によって少し流れが変わるかもしれませんので、こんな感じなんだ程度に捉えていただければ良いかと、、、。
試験当日Q &A
Q1.当日遅刻した場合は?
当日遅刻をした場合、試験を受験することはできます。しかし、遅れた分試験時間も短くなるため遅れないようにしましょう。
Q2.試験中一時離席することはできる?
体調不良やお手洗いなどの緊急の場合、一時離席をすることはできます。しかし、離席した時間分試験時間も短くなります。
Q3.計算用の紙やペンは持ち込める?
会場側で用意していただけるので持ち込む必要はありません!計算用紙が足りなくなった場合は追加でもらうことができます。ただし、試験後に紙とペンは回収されますので持ち帰ることはできません。
ITパスポート資格って役に立つ?
ITパスポート資格は、「取得しても役に立たない資格」とよく言われますが、知識としては大いに役立つ資格です。
特に大学生や社会人になりたての新卒社員にとっては、マネジメント分野やテクノロジ分野で、社会人が知ってて当たり前の知識を勉強することができるため、取得してよかったと私は思っています。
例えばこんな知識↓
自己資本比率 | 会社の全体のお金のうち、借金などでない自分の会社のお金の割合のこと。自己資本比率が高ければ借金が少ないことがわかる。転職でも役立つ知識! |
ステークホルダ | 企業と利害関係にある人のこと。例えば、従業員、株主、取引先、消費者、地域社会などなど。 |
KPI (Key Performance Indicator) | 重要業績評価指標。目標を達成する過程における達成度合いを計測・監視するためにおく指標のこと。 |
受験を考えている方へのアドバイス4つ
実際に試験を受験した経験から、受験を考えている方へ4つアドバイスをお伝えします!
①受験申し込みは受験したい日の1ヶ月以上前に申し込もう!
他の試験と違ってほぼ毎日受験をすることができるITパスポート試験ですが、最近人気資格になってきているため、試験を受けたい日直前に申し込みをすると、希望会場が予約で埋まっていることが大半です。なので1ヶ月前までには公式サイトより申し込みをする事をオススメします!予約後は予約した試験日以降へ日程変更も可能なので、とにかく受験日を確保すべし!
②引っ越しの予定がある方は試験日前までに住所変更をしよう!
試験受験後は住所変更をすることができません。合格発表から大体1ヶ月後に合格証が自宅に届きますので、受験後に引っ越しの予定がある場合は事前にマイページより住所変更をしておきましょう。もし変更し忘れた場合は、転送してもらえるので郵便局に転居届を早めに出しましょう。
住所変更をし忘れていてちゃんと届くか不安でしたが、後日ちゃんと新しい住所へ転送されて届きました○
③確認表(受験票)は事前に印刷して当日持っていこう!
試験当日受付で確認表が必要になります。印刷して持参しない場合、その場で別紙に登録情報の転記が必要になります。受付に時間がかかってしまいますので、確認表は事前に印刷して持っていきましょう。
④最悪の場合、計算問題は解かなくてもなんとかなる!
計算問題が出てきた時は「あとで見返す」にチェックを入れ飛ばし、最後に解くようにします。しかし、計算問題は全体で数問しか出ないため、最悪解かなくても合格点は狙えます。簡単な計算問題は解くことをおすすめしますが、「もう無理!難しくて解けない!!」となったら、計算外の問題の見返しに時間をかける方がベターです。
まとめ
今回はITパスポート試験について概要や勉強方法を解説しました。ITパスポートはIT系の国家資格ですが、文系でもしっかりと勉強すれば合格することのできる試験です。これから受験をする方は対策をしっかりとし、試験に臨んでくださいね。皆さんが合格することを願っています!
伊織
コメント